【Facebook】フェイクニュース対策でFacebookページの認証プロセス追加。ロシアのフェイクニュースとは?
Facebookは米国時間8月10日、詐欺目的のFacebookページを排除することを目的として、ページの管理者に対していくつかの認証プロセスを追加することを説明しています。
その施策の一つとして具体的に発表されているのが「Facebookページ管理者に対する位置情報有効化の要求」。これまで、米国の世論操作を目論む不正なアカウントはロシア政府関連の団体や個人が発端となっていました。管理者の位置情報をオンにさせることで、米国外から不正な目的で作成されたページの運用をストップさせる効果がありそうです。
米国では今後、大勢のユーザーが利用しているFacebookページから順に、認証プロセスを実装していくとのことです。
そもそもロシアの偽ニュースとは?
「ロシアが米国に対して世論操作を行なった」と言われても、日本人には正直ピンときませんよね。
具体的にどんな狙いで、どんなニュースが流れたのかを調べてみました。
目的は「アメリカ国内の分断」
ロシアの目的は、アメリカを混乱に陥れ、国内を分断することです。
たとえばアメリカの二大政党、共和党(保守派)と民主党(革新派)それぞれの支持者に対し、対立を煽るような内容の広告を配信。米国内の対立を煽り、治安悪化、国力低下をとしました。たとえば保守的な傾向を持つユーザーには、「アフリカ系アメリカ人とイスラム教徒に結びつきがある」と思わせ「移民の危険性」を強調した広告を、一方、アフリカ系アメリカ人のユーザーに対しては「白人至上主義団体の活動」に関する広告を掲載していました。
また、2016年の大統領選時には、民主党の候補者ヒラリー・クリントンに不利な情報を発信。「フロリダはトランプで決まり」「ヒラリーが児童売買に関与」などがその例です。
ロシアのフェイクニュース発信元は10万ドルをFacebook広告へ投じており、広告の数は3000件にものぼり、イギリスなどヨーロッパ各国でもロシアに関連する組織によるフェイクニュースやサイバー攻撃への警戒を強めています。
世界中の人が利用するFacebook。運営側は今後もフェイクニュースや情報操作への対策を強化していくとしています。
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